18きっぷでぶらぶらしていた日、スマホで様々な町を検索していると、氏家で「うどん大会」が開かれると知って向かうことにした
昼、桶川の松屋でうどんを食べていた
「氏家うどん」は是非食べてみたいと思っていたし、大会とは面白そう。その時の滞在地、埼玉県桶川から栃木県氏家までは電車で2時間くらいだ。いける。幸いに大会は夕方からであった
桶川の町では空き店舗を駐輪場としている例が少なくない。昭和の景観保護になって良いと思う
桶川といえばべに花が特産で、観光案内所を訪れると種がもらえた。また、〝ジャンボスイカ〟のチラシが気になり伺うと、飼料用の大きいスイカが栽培されているそうで、ほんのりと甘いらしい(※今年のジャンボスイカコンテストは都合により中止)
大きいスイカが採れるとは知らなかった
話は前後するが昼、うどんの前に入善ジャンボスイカを食べていたのだ。自分はスイカも好きだ
桶川ジャンボスイカコンテストを頭に留めて次の目的地、氏家へ向かう
道中の間々田駅前
氏家到着。「うどん大会」は氏家商工まつりの一貫だ。町は大いに賑わっていた
メインイベントは総勢200名が繰り出す阿波おどりだそう
ところで祭りムードのさなか、初めて訪れた氏家の美容室の外観に見入っていた
「理容室チャンピオン」。イラストと壁の質感とも良い
自分は建築に詳しくないけれど専門的に見てもかっこいいに違いない
蛍光色が洒落ている「オカベ美容室」
デルタ地帯に床屋。その名も「三角床屋」
ちょうどのぼりで隠れてしまった
美理容室も良いし、観光的には謳っていないが蔵が多く見られて歩きがいがあった
町のお姉さんは「田舎だから」とけんそんしたけれど、宿場町の面影を感じることができた
さて、うどん大会の時間になり会場へ向かった。正式には「素人うどん打ち大会」と言い、氏家地区は小麦の産地で、うどんで地域おこしをしている。
まずは小学生の部だ。5校の代表2名ずつが名人に習いながら、既に出来ている基本の生地の〝伸ばす〟と〝切る〟工程を行う。参加者はその学校イチのうどん上手、という訳ではなく皆初心者で、司会の「家で料理の手伝いする?」との問いにはしないと答えていた
子どもたちには力の入れ方や細く切ることが難しいようだった
大会は競技ではなく体験教室であった。麺を切る工程が終わるとスタッフが茹でる。30分くらいだろうか、ご父兄の方たちと大会を見守り、打ち立てのおこぼれを期待した。しかし試食は参加者と、学校のお友だちに提供された
東京のおばちゃんはもらえなかった
飲食ブースでは製麺所の麺を使用したうどんが販売されていたが、まばらな麺も味わってみたいではないか。傍らで子どもたちが美味しそうに食べていた。
まもなく素人名人の部が始まった
素人なの?名人なの?
登壇した4名は、町のうどんガイドに載る強者だった。小学生と同じ生地で同じ工程を行うが、そのスピードが凄い。十数分で打ち終えた
たしか山森さんは時間内に2度打った
素人名人のうどんは、一杯300円で頂けた
打ち手によって違いはあるだろうけれど、自分が食べたものは中太の平麺でストレート、口当たり柔らかくもコシありモッチリ。地粉イワイノダイチ全粒粉の香り良く、味はタンパクさよりミネラルを感じ、新蕎麦を彷彿した。
美味しい。初めての氏家うどんを、まさに打ち立てで頂けるとは何とありがたい
氏家商工まつりありがとう!
帰りに、時間に余裕なかったが、〝ちょろっと一ぱいお気軽に〟という看板につられて居酒屋に入った。「ひょうたん」という店で、ふだんから祭り気質であろうママと、祭り帰りの客でにぎやかだ
ちょろっとだけよ
先付けが4種類も出てきた。丁寧に作られたお通し2品と、「イカ食べる?」と供されたイカと赤飯。「今日はお祭りだからお客さんが炊いてきたの。んまいよ」と。
馴染みのなかった町の祭りに、入れてもらえた気がした。