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18きっぷでぶらぶらしたり酒を飲んでいます。恥を書いて昇華する。

吉浜の福よせ雛は、今年もおもしろ

 

以前、愛知県の吉浜へ細工人形を見に行ったことがある。その時は平日の穏やかな町を知ることができたが、人形のメッカが人形で沸くところも見てみたい。それで今年は雛祭りに行って来た

sinomiy.hatenablog.com

その時の記事

 

駅前は静か。前回は平日の午前中に来たけれど、今回は土曜の真っ昼間だ
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今日はパレードもやるってよ

 

駅を出ると、店のベンチにお雛さまが座っていた。第一町人は君たちだ
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吉浜の雛祭りイベントは、いつも細工人形が展示されている部屋に雛人形が飾られ、スタンプラリーになっている。これなら自分は2度目なので余裕を持って楽しめそう

 

展示部屋に着くと入口に親子や友達同士で来ている子や、案内のスタッフが見えた。前回はひとけなかった場所だ

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入口には名産の瓦を使った飾り

 

福よせ雛とは8年前から東海地区を中心に開かれていて今年は23会場、使われなくなった雛人形をコミカルに飾り付ける催しだ。以前に有松へ見に行ったことがある

sinomiy.hatenablog.com

 

吉浜の福よせ雛は、キャッチコピーに「ことしも面白いらしい」と書かれてあった。自分はいくつかの地方の雛祭りイベントを体験しているが、さて吉浜のおもしろとは…

 

 

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まわってる

 

雛人形が回っていた。自分がかつて巡った雛祭りがくつがえされた。こんなの見たことない。以前吉浜で出会ったおばあちゃんから聞いた〝この町は新しい店ができても定着せず、100年前から変わっていない〟という言葉を思い出す。もちろん大げさであるが、閉鎖的な地域から生まれたウィットなのだろうか

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また別の場所では雛たちがビデオを見ながら鬼瓦を作っていた

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地獄絵図にも見えた。作っては壊され続けるやつだ

 

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細工人形とも他地方の雛祭りとも違うおもしろを見せつけられた

 

町の広場では市が開かれ、飲食する人や雛まつりライブの観客で賑わっていた。人形小路では運良くパレードとすれ違った。平安装束の子どもたち十数人の行列が、福よせ雛吉浜会場に花をそえる
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ひたすら朗らか


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駆け回る子どもたちを見守っているようだ

 

スタンプラリーを終えてから、最後にもう一目見ようとオリンピックを模した会場に戻った
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大きい彼女はふだんからいる細工人形

 

この会場は動いたり鳴ったりしないが、立体感がすごかった
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大人と子供のバランスいい

 

いつもの細工人形スタンプラリーは展示部屋が無人だが、今日は祭なのでスタッフがいて福よせキーホルダーなどの販売がされていた。そこで自分が以前も細工人形を見に来たことがあると話した
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細工人形とは貝殻や木の皮の自然物を竹などで作った等身大の骨組みの上に飾り付け、縁起物などの場面を作るもの

 

女性スタッフが気を利かせてくれて〝誰か細工人形に詳しい人がいたらよかったんだけど…〟と言った時ちょうど、業務を終えたおじさんスタッフがやってきた。おじさんは事態を知ると、〝え、まじで?〟という感じですぐに細工人形のパーツを出して見せてくれた
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昨日蒲郡でいい貝みつけた、と嬉しそうに

 

話を伺った。吉浜は菊人形の里として有名だが、菊人形は100年くらい、細工人形は360年の歴史をもつらしい
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基本的にはパーツは色付けせず素材を活かす。虫柄がリアル

 

現在はおじさんをはじめとしたボランティアで人形を制作しているそうだ。高浜市からボンド代くらいは出るけど、と言っていた。吉浜はあとから市に合併したので立場が弱いらしい
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おじさんが写真撮って、と言うこれは菊人形で著名な一冊とのこと

 

いろいろ撮影をさせてもらった。おじさんはFacebookInstagramに載ることを望んでいるようだがあいにく自分はやっておらず、当ブログの影響力は皆無

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人形の顔、似てないですよね?と漏らしたら一応似たものを選んでいるが、現在顔の制作者が減っており、問題となっているらしい

 

町の力になれず申し訳ない。写真は個人的に大切にします。おじさんと別れたf:id:sinomiy:20180316193556j:image

こちらは駅前のギャラリー

 

前回吉浜を訪れた際に、出会ったおばちゃんと昼ごはんを食べた。サロンぽっぽっぽで、名物高浜とりめしが400円で食べ放題だった
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とりめしとちらし寿司があって、初めにとりめし、2杯目にちらしを食べると酢でさっぱりして3杯目のとりめしが美味しく食べれる、と教えてもらった

 

そんなとりめし先輩、盛田さんの名前を雛まつりパンフレットに見つけ、ギャラリー出展とのことでやって来た
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盛田さんですよね?と声をかけるとすぐに気付いてもらえた。1年半ぶりの再会だ

 

今回の「手作り小物とアンティーク着物展」は8名の展覧会なのだが会場の大部分を盛田さんの作品が占めている。他の作家さんは常駐していないようなので会えてラッキー
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盛田さんのお雛さま

 

現在はパートをやめて創作に没頭しており、年に一度、このような機会で作品を発表しているそうだ。相変わらず作りながらビールを飲んでいると聞き、元気そう。〝太っちゃったから昨日からダンスをはじめた〟とは、次回会う時の姿が楽しみだ
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うさぎとペコちゃんが大好きらしい

 

ちなみにこの日自分は有名チェーン「おとうふ工房いしかわ」のランチバイキングに行ったのだが元は小さな豆腐屋で、盛田さんの家の近くにあったという
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とりめしもあった。ランチバイキング実施は刈谷銀座店のみ

 

盛田さんの作品は愛嬌がいい。今回は特に目に留まった人形を購入し、家にある思い出の品と繋げて吊るし雛にした
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右側上から、盛田さんの人形・岩槻の雛めぐりで作った鞠・前に吉浜の歌舞伎茶屋でもらった亀の根付け

 

今回の吉浜も面白かった

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それから5日後、インターネットで名古屋のおもしろ情報を求めているライターさんを目にしたので吉浜を投稿した
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名古屋じゃないけど

 

そして採用頂いた。自分が伝えきれない吉浜の魅力がここに!

portal.nifty.com 

 

大北さんありがとうございます。

細工人形のおじさんと皆、見てくれただろうか。町に貢献できていると嬉しい

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もっと強いボンドが買えますように