木目込人形が好きだ。まず名前がかっこいい。“キメコミ!”ってキマッてる
木目込人形とは=桐塑または木で作られた人形に、衣服の皺や模様の形に本体に筋彫りを入れ、筋彫りに目打ちなどで布の端を押し込んで衣装を着ているように仕立てた人形~Wikipedia
木目込人形のメッカ、岩槻の雛まつりに行ってきた。「まちかど雛めぐり」は岩槻駅を起点とし歩いてめぐる。参加店は、寺社・商店・お食事処等、あわせて70以上もある
関連イベントの多様さに注目
“日本一名高い人形の産地”、 町をあげてのまつりだ。色々関連してくる。雛めぐり将棋大会、雛めぐり論語教室…。自分が行った日はストラップ製作体験が行われていたので参加させてもらった
係の人から、自分のきれ(布)の組合せについて「我々(プロ)は絶対選ばないけど意外といいね!」と言ってもらえた
これは振る舞い甘酒のイベント。昼に到着し、ストラップ作り、甘酒をすする。せっかくだけどすでに70以上なんてめぐれない気がしてきた
2月の寒い日にて温まりました
岩槻の雛まつりは、参加店の大半は個人商店のようで、各自所有する雛人形を飾る。パンフレットの参加店・展示内容一覧に「我が家のおひなさま」「愛娘のおひなさま」等の記載があった
参加ナンバー53 日勝屋竹内酒店/展示内容「姉の御殿雛・水引結納品」
人形を見るためにお食事処へ、食事しなくても入っていい。スタンプラリーがあるのだ。シャディのサラダ館も、思いきって扉を開け、スタンプを押す。カウンターでは他のお客さんが贈答品の相談をしている
参加ナンバー36 サラダ館岩槻本町店/展示内容「昭和初期のおひなさま」/備考「温かいお茶とアメを用意しています」
参加ナンバー54 服地・婦人服カシワヤ/備考「トイレお貸しします」
酒蔵が素敵(鈴木酒造)
かつうらビッグ系ひな段もあった(愛宕神社)
犬を連れながら雛めぐりパンフレットを配るおじいさんが印象的
ここまでの“我が家” 系の展示では、木目込人形はあまり見られなかった。国指定の伝統的工芸品、岩槻木目込人形。地元だからと言ってみんなが持っているわけではないようだ
人形のまち、いろいろ
しかし偶然入った細野人形店で、木目込の話を聞くことができた。それは何気なく「そのカバンいいね」と細野さんが声をかけてくれたことから始まった
そうなんです私のカバン、有松絞りなんです。工芸品は工芸品を呼ぶ (写真は愛知県の有松絞会館のもの)
木目込人形の製作や、昔の岩槻の町について、お茶を頂きながら伺った。“昔はこのへんの家々の屋根に人形を干して…” という話には、この後の町歩きに、想い馳せながら歩くこととなった
ちなみにお茶と一緒にに頂いた深谷ネギ煎餅だが、岩槻もネギが特産で「ネギ祭り」が開かれているらしい。食材図鑑によると、岩槻ネギは古典落語の「たらちね」に出てくるそうだ
細野人形店では、店にきれを買いに来たおばちゃんから飴も頂いた。人形教室の生徒さんだろうか。細野さんが「わからなくなったらベージュを使う」とアドバイスしていた。なんか裏話ぽくてい
それから何やらもう一人のおじさんとも話したのだが、挨拶してくれるおじさんに対しぼんやりとしていた自分。するとまわりから「この方は議員さんだよ」と告げられた
地元のまつりに来ていた議員さん
紹介してもらったものの、議員さんとの話し方がわからない。お世話になってます?応援してます?いい天気ですね?…社交性と政治の無知を痛感した
「岩槻駅へ地下鉄をつなごう!」帰る時に気付いたが、議員さんが仰っていた言葉が駅に掲げられていた
今思えば町のあれこれが議員さんのおかげなのかもしれないなあ
http://www.saitama-dentousangyou.com/23/index.html
参加ナンバー4 細野人形店/展示内容「人形学院生徒作品展」/備考「木目込製作体験可」
このような調子で過ごし、やはり半日で70もの会場をめぐることはできなかった
時間切れで入れなかった人形ビル
スタンプラリー景品のクリアファイルは頂きました(石仏と撮影)
今回の「岩槻まちかど雛めぐり」は、岩槻ならではの人形店では歴史的な話を、商店では家族の人形にまつわる話が伺えた
カシワヤで手芸用品のすき間に釧路湿原ノロッコ号のカードを見つけて店主と話したり
岩槻は温かい町だった。できれば少しずつ通い楽しみたいと思った
皆さんありがとうございました