きっぷ2000円 酒300円

18きっぷでぶらぶらしたり酒を飲んでいます。恥を書いて昇華する。

二本松 菊人形とあれこれ〈下〉

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福島県二本松の菊人形を見た帰り道のことです


二本松城下に連なる飲食店に名物の三角油揚げを見つけてすごく美味しそう。故郷仙台のさんかく揚げとか、目がない
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300円と250円のお店もあって何が違うんだろうとじっくり見たら、四角い揚げを切ったものだ


帰りも駅まで30分くらい歩いた。途中にご当地パン・クリームボックスを扱うパン屋があるが、この日は休みだった
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これは以前訪れた時の写真

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ちなみにある全国チェーンのパン屋の東京蒲田店に、なぜかクリームボックスがある


看板がかわいいご当地スーパーマルソー
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コロッケのかたちが土井善晴先生の塩むすびくらい無造作だ

youtu.be


二本松駅までの道は和菓子屋が多く、美味しそうの念がとまらない。


交差点で信号を待っていたら、向かいの和太鼓店の薄暗いところに「無料」という文字が見えて思わず近寄った
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食いしん坊なうえに目ざとくてすみません


無料ワゴンにはぬいぐるみが入っていて、和太鼓屋のようだがなぜ…と辺りを見回していると、奥から店のおばちゃんが出て来られた。無料に釣られた自分はもじもじしたが、おばちゃんは気さくに話してくれた。


“ぬいぐるみは太鼓以外の色々を売っていた時代の、在庫処分”。さらに、“何でも売っていたし不動産もやってるしパーマ屋もやってる”と


ここは何でもやってる和太鼓店だった
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確かにいま写真を見返したら、看板に田中太鼓店と靴販売と不動産と、田中接骨院とパーマ店まで書いてある


通常のグループ企業なら色々やっていても珍しくないが、田中グループのすごいところは、おばちゃんが太鼓職人とパーマ屋を兼業しているのだ。おばちゃんは40才の時に通信教育でパーマ屋になったらしい。たしか今75と聞いた。不動産屋として、太鼓店の2階をあるパーマ屋に貸していたのだが廃業し、家賃置いていかずパーマ道具だけ残されたから継ぐことにしたそうだ
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“ずっと半額でやってるよ”と言うおばちゃん


靴屋は車を運転していた若い頃に東京へ買い付けに行き、福島で売り歩いたそうだ。そんなおばちゃんへ、数々の職業を経た今、やりたいことはありますか?と尋ねると“金儲け!”と答えた。


“何がいいと思う?(儲け方)”と返され、ふだん酒のことしか考えていない自分は困ったが、お話上手だから居酒屋とかどうですかと言ってみた
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この晩は福島駅周辺の酒場散歩をしました


おばちゃんは、“占いで水を扱う仕事はだめと言われた”と答えた。それから“商売やるにも町が腐ってるからだめだ”とも。それは詳しくは聞かなかったが、少子高齢化か、東日本大震災原発風評被害のせいか。確かに二本松の町は賑わっているとは言い難いけれど、自分は店の前を通る人々がおばちゃんに挨拶をして行く、町の明るい様子を見ることができ た。


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別れ際、在庫処分のレインコートを無料でもらってしまったので、自分のお菓子と交換した


“名物おばちゃん”なのだと本人が言っていた。良い出会いであった。田中太鼓店をあとで調べると、二本松市のHPに載っていた

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http://www.city.nihonmatsu.lg.jp/site/kankou/mingei-03.html

あと二本松提灯祭りは日本三大提灯祭りの一つだという。おばちゃんも二本松もすごい



二本松、また行こう
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二本松は酒蔵も多いよ