きっぷ2000円 酒300円

18きっぷでぶらぶらしたり酒を飲んでいます。恥を書いて昇華する。

10月庭園篇〜初めての庭園と台湾料理めぐり


10月の私です。

 

10月1日、飲食店の酒提供解禁。この日は台風の天気だったが日本橋ふくしま館へ勇み出かけた。久しい店員さんたちに会い、楽しく飲んだ

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注文のセットとサービスの一杯も頂いた。10月の1軒目からありがたい限りである

 

それから2軒…3軒…

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新橋のおさけ村…品川の大平屋…久々の酒場にしみじみ浸ると思いきや速、ただの呑兵衛になった

 

10月1日と言えば都民の日で入園が無料になるからと、ある庭園の予約をしていたが台風のため断念した

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酒は飲んでも庭は行けず

 

数日後、清澄庭園へ行った。自分は今月から庭園めぐりの趣味を始めたのだ。酒で浮ついてばかりいないで庭の美を学ぼうと。先月にペイペイ30%還元の立川で庭園ガイドブックを買っていた

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江戸東京の庭園散歩 (楽学ブックス) (楽学ブックス―文学歴史)

清澄庭園の鶴島は池泉にせりだす涼亭からの眺めがよいそうだ

 

しかし初めての庭園は眩しすぎて─。日差しとカップルに遮られ、落ち着いて辺りを見渡し歩くことは困難であった

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ある晴れた土曜の午後だった。初めての庭園で学んだことは“日差しと混雑は避けるべし”

 

などと一時は悲観したが入園時に入手した石の解説書のおかげでずいぶん楽しむことができた

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東京都公園協会に寄付すると貰える

 

園の石には名前と番号のみ書かれており、解説を照らし合わせて歩く。気付くと顔を上げることを忘れ、足元の石たちに夢中になっていた

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①伊豆磯石。“磯石独特の変化のある石で荒々しさを感じる石である。特徴のある奇形石を立石に見立て中国の太湖石のようにも見え、オブジェ的な扱いを感じる”

 

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紀州青石の枯滝の石組は本当に滝の流れに見えてすごい

 

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伊豆式根島石…武州三波青石…仙台石…どれもかっこいい。石を集めた岩崎彌太郎とそのニ代目君、いい仕事したね

 

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通りがかりの夫婦に、それ(石の解説)どこにあるの?と聞かれて得意気に教えるという交流があった

 

清澄庭園は石の博物館とも呼ばれていて、もともと石好きの自分には絶好の庭園であった

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すぐ近くの本誓寺にある石像迦楼羅立像は、酉年の時に拝みに行ったもの

 

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清澄庭園のあとに魚三酒場(森下)に行ったら70円の魚のあら煮がごろごろ入っていて、庭石に見えた

 

庭園めぐり二回目は、日差しと混雑を避けて旧芝離宮恩賜庭園を訪れた

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ある雨の平日でした

 

眩しくないし他に客はおらず、貸切状態。なんと庭園日和なんだろう

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ただし本を開くときは傘を置かねばならない

 

本に書かれるとおり旧芝離宮は入口付近から全景を見渡せたが、歩いてみると橋や築山などのアトラクションがたくさんあって、全部回る─クリアしようとするとなかなかの時間を要した

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中国の西湖を模した橋

 

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大きい山

 

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鯛の形の橋

 

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神秘の石柱ゾーン

 

橋を渡ったり山に登ることはほんの少のスリルがあり(雨だからよけいに)、庭園は遊園地みたいだと思った。昔の大名や女性たちもこのような気持ちで過ごしたのだろうか。現世の近頃足腰が弱ってきた自分にとっても、もはや遊園地より庭園が合う気がしてきた

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何かのキャラクターに見える気がする植物

 

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あっちの山とこっちの山に、誰かと別々に登って手を触り合ったら素敵じゃないか、と思っていたらカップルが来たので帰ります

 

旧芝離宮恩賜庭園はプロ好みの手法を凝らした庭園だと本に書かれていた。もし好きな庭園を問われたら、プロを気取って「芝離宮」と答えてみたい

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魚三酒場(常盤店)の、あんきもという名石

 

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ちなみに1000円4コイン制の羽田市場食堂(東京駅店)のあんきも皿は1コイン。この店にいると1コイン100円の感覚に陥るけど250円だから注意

 

旧芝離宮恩賜庭園と近所の浜離宮恩賜庭園にはお得なセット券があり、400コインで購入したので次は浜離宮へ向かった

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通常だと浜離宮300円、旧芝離宮150円。無期限で別の日でも使用できる

 

東京にお住まいのみんなは浜離宮が新橋の辺りにあることをご存知だろうが、自分の中の新橋地図には酒場しか写っておらず、改めて確認するとふだんの行動範囲との近さに驚いた

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離宮はいつも側にあったのだ

 

そこで午後からの仕事を控えた昼、出勤前に庭園を決め込むことにした。絶好の曇りの平日だった

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ここでの仕事とは本当の仕事のことである

 

浜離宮は都内に残る唯一の潮入庭園らしい。案内図を見ると大部分が水色だ

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広そう

 

園に入ると池にたどり着く前に、広大な緑があった。芝離宮のように全景を見通すことはできない

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ここは畑?

 

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森? 

 

持参の本をよく見れば、浜離宮は徳川家の別邸で一般の大名庭園とは趣きが異なり、広さ東京ドーム5.5倍と書かれていて、仕事時間へ間に合うかどうか不安になった

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緑が深い

 

いつものビル群はすぐそこに見えるのに

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浜離宮名物、池に写るビル

 

ここはどこ?

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=鴨場

 

昔は富士山が見えたらしき山

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300年前に植えられた松と、松等の手入れをする職人さんたち

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海に出た

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折り返し地点かしら

 

東京湾に出ると、将軍の座を降りた慶喜が軍艦開陽丸で江戸に戻った時に上陸した場所だという、将軍お上り場があった

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将軍が歩いた場、すごい。歴史に詳しくない自分でもちょっと感動した

 

結局仕事には間に合った。浜離宮では、2時間弱で都会と時代からトリップする体験ができた

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あと、柵にはばかられる敷居の高さを感じた

 

今月から始めた東京の庭園めぐり。庭園の美をたしなむと呼ぶには、まだまだ及ばなそうだ。

 

 

10月、台湾料理篇へ続く