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18きっぷでぶらぶらしたり酒を飲んでいます。恥を書いて昇華する。

高島ちぢみ買って飲んで帰る

 

東京から大阪へ飲みに行った帰りに高島ちぢみという布を買ったりした件を綴ります

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これまでの話はこちら

 

自分は滋賀県高島市で生産される高島ちぢみが好きだ。都内のある店で初めて T シャツを買ってから着心地を気に入り、しかしその店が閉店してからは量販店の寝具売り場でしか高島ちぢみを見ることはなってしまった。パジャマ以外の品は、もう現地に行くしかないのである

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夏涼しく冷房下でも冷え過ぎない優れもの

 

今回は大阪と京都に用があって来たけれど行くチャンスだ。京都から湖西線高島市へ向かう

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車窓がずうっと琵琶湖。さすが日本一の湖だ

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あいにくの天気で景色がどこまでも灰色。代わり映えしないから昨夜の宿のことを思い出してみよう。昨夜は京都の、ザ ロウワーイーストナインホステルに泊まった

 

 

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LE9: THE LOWER EAST NINE HOSTEL | 京都駅南のホステル&カフェ

 

アパートタイプ、ゲストハウス定番の二段ベッド様式。いつもは女性部屋のところ、珍しく男女混合ドミトリーに泊まった

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一部屋12客のうち男性が多かったのか、なんとなく部室のような香りがした(嫌じゃないくらいの)

 

ベッドの間仕切りを開けたらちょうど外国人男性がいて、上段から降りようとした自分へ手を差し伸べてくれた。お姫様体験をした

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しかし日本人 中年女は戸惑って手を取れなかったのであった

 

ここは滋賀県新旭駅

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高島市に着いた

 

高島ちぢみの品揃えが良いとされる観光物産プラザは駅前にあり、18きっぷ旅にありがたい

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この施設は、たかしま・まるごと百貨店、(公社)びわ湖高島観光協会、新旭公民館、新旭図書室、レストラン「MIZU café Cocco」、高島地域雇用創造協議会、新旭土地改良区が同居する複合施設です。高島市観光物産プラザ | 高島市

 

施設は公民館らしいたたずまいで、この日はエントランスで市民のバザーが開かれていた

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百貨店フロアへいざ。おそらく日本一の高島ちぢみ取り扱いショップだ

 

店内には食品や工芸品が並んでいた

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ビワイチ発酵ゼリーにはフナ寿司飯が入っている


そして待望の高島ちぢみコーナーへと

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これ欲しい!《高島ちぢみ®》の堂々たる横断幕

 

本場生産の地では、寝具の他にストールやアームカバーの夏グッズと反物が豊富に見られた。布の直売所だ。

 

ちぢみとはシボと呼ばれる凹凸があって、汗をかいても肌にはりつきにくく涼しいのだが、一般的に麻のため高価。それが高島ちぢみは主に綿で織られ価格は抑えめ、麻ほどではないけれど涼しくふんわり温かみもある愛しい織物だ

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カジュアルウエアもあった。このアウターは素肌でもイケるはずだ

 

様々なアイテムの中から現地ならではであろうはぎれを選び、ホクホク気分で会計。市の職員らしき店員から年に一度、サマーフェアというお得な催しがあると聞いて是非行こうと思った

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このはぎれフカフカしてるの。首か枕に巻いて使おう

 

ビワイチ発酵ゼリーはヨーグルトみたいな味で美味しかった。滋賀名産の丁字麩は近くのスーパーで購入。スーパーの一角にお年寄りが集っていて、これから餅つきがあるよと教えてくれたけれど参加せず、あと少しの時間で駅の反対側を見てみることに

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反対側の流鏑馬祭りの像

 

寺が見えたので寄ると、五輪塔ゾーンがあった

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何か特別な雰囲気

 

本堂の方へまわると寺は阿弥陀寺と言い、やはり特色として五輪塔と、江戸時代の六面石幢が珍しいことが記されていた

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先程の五輪塔の中のどれかが六面石幢なんだろうか…

 

考えていたらちょうど町人が現れたので聞いた

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あっ待って

 

町人はゾーン左手の大きい塔がそれで、鎌倉時代のものだと言った。しかし案内板には江戸時代と書かれていたのであとでインターネットで確認すると、六面石幢は別のところにあった。教わった塔は宝塔だったが鎌倉時代というのは本当。貴重なもの紹介してもらった

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これは宝篋印塔。塔の種類むつかしいね

 

町人は他に戦争の慰霊碑の解説もしてくれて、自身は93歳でひまごが4人いることも教えてくれた。93で自転車でやって来たのですごいと思った。

 

滞在1時間半。高島ちぢみを買い、町人ともふれあえた新旭であった

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駅のベンチのぬくもり

 

帰路を行く

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JR西日本の広告がかわいい

 

琵琶湖の東側の車窓には湖は大体見えず、六面石幢のことなどうつろに考えたf:id:sinomiy:20200202125558j:plain

六面石幢とは六面ある石柱に仏像が彫られていて屋根は1つらしいんだけど、根津神社(文京区)には別々の6基を合わせたものがあったなあ

 

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旅路はJR東海地区に入り豊川稲荷駅で降りた

 

豊川稲荷門前にある好きな角打ち「丸八酒店」へ行った。テレビから競艇の中継が流れ、おじさんたちがヤカンで酒を飲む情緒ある店だ。

 

丸八酒店のことは名古屋大曽根の酒場で会った方に教わったのだが、まさか東京から度々訪れているとは思っているまい。酒場への執念には自分でも呆れる

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むかご

 

しかし、“旅人のお姉さんだ!”と地元客から迎えられ、おつまみをもらったりするとやめられないのである

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『今日は京都から琵琶湖をまわってきましたアハハハハ』

 

“酒が飲めると色んな人と話せていいね”と、地元おじさんと言い合った

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そういえば昨夜の宿の冷蔵庫にパック酒が見えて、持ち主と語りたいと思った

 

丸八酒店で聞いた言葉が切実だったので記しておく

うちのおっかあ、よう逃げてかんなあと思う

普通だったら逃げるだ

毎晩飲み歩いてよぉ

俺ぁ幸せだよ

 

この後とどめに浜松の立ち飲み屋も寄った。またご馳走になった

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旅で出会った皆さんと家の夫、ありがとうございました