東京こて絵散歩

石仏巡りをしていたある日のこと、「こて絵」というものを初めて知り心掴まれた。


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「江戸東京石仏ウォーキング」という本に沿って巡っていたら、品川・善福寺のページに、“この寺は本堂に伊豆の長八のこて絵が残っており、注目に値する”と書かれてあった。



波の伊八ならしってるけど、長八しらない。こて絵って何だ。意味が分からないまま善福寺に行くと、そこには今まで見たことのないかっこいい壁があった。


調べた。(ウィキペディアより)

■長八は江戸から明治時代にかけて活躍した左官職人、工芸家。なまこ壁、鏝絵といった漆喰細工を得意とした。
■こて絵は、左官が壁を塗るこてで絵を描いたもので、漆喰装飾の技法。漆喰は貝殻と木炭を重ねて焼いた灰で作る。


説明書からイメージしにくいからもっと実物を見たい、と思ったが東京にあまりないらしい。


■長八の生活拠点が江戸であったため作品は東京地区に集中しており、大半が震災や戦災で焼失してしまっている。


数少ない長八と、お弟子さんのこて絵を見に行くことにした。(注・美術論的感想ありません)





■東品川の寄木神社

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ガラス越しに見る。もっと近づきたい!


■四谷の須賀神社

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最近話題の映画の舞台らしく、聖地巡りしてる男女がいっぱいいるがそんなの関係ねえという勢いで、こて絵を目指す。

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お弟子さんの。額と一体なところがこて絵ならではですな。

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きちんと保護されており着色が綺麗に残っている。天井絵も鮮やか。


この須賀神社のこて絵が掲げられている場所というのが、本殿の賽銭箱の両脇、奥まったところで、絵の存在しらぬ参拝者の死角。

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聖地巡礼に来る男女らの拝む先に私はいたぞ…!
(出づらかった)




二つのこて絵物件を廻ってみたが、初めて見た善福寺のかっこよさとは違う。



■北品川の善福寺

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重々しい山門。絵は本堂に塗られている。

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この朽ち方がいい!

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まるで龍の住処。

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壁感。左官の凄みを感じる。




善福寺のこて絵が好きだ。しかしいつまで見ることができるのか不安なほど荒廃が激しい。廃仏毀釈の影響だろうか、同じ品川、寄木神社のこて絵は区の指定文化財なのに。歴史感じさせる傷みとして見れる今のうちに保護していただきたい、品川区。




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子ども向けのある本を見てみたら、しっくい実験が本気。





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むかしのガラス



今回こて絵散歩をした品川の旧東海道はもちろん、四谷の道にも見所があった。

“こんなところに伝統工芸松本桐箪笥の店が…” と思いきやその隣に、朝5時からロックイベントを行うことで知られている狂気なライブハウス「四谷アウトブレイク」を見つけた。

酒屋に釣られて路地に入ると有名なうどん屋と、長崎県のアンテナショップがあった。
後に偶然このうどん屋を訪れることになったり、アンテナショップで買った菓子は福島県二本松で雨具と交換することになる。何気ない散歩がどう転がるかわからない。

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歩くのはいいぜ



また 出かけよう

二本松 菊人形とあれこれ〈下〉

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二本松の菊人形を見た帰り道のことを書きます。だいたい食べ物。


城下に連なる飲食店に三角油揚をみつけた。故郷宮城県と似たやつ、ぜったい美味しい。300円。

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250円のお店もあって、違いを観察したところ四角い揚げを切ってある。まあ両方美味しいよね。


帰りも30分くらい歩く。途中にご当地パン・クリームボックスを扱う地元パン屋があるが、この日は営業していなかった。

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以前訪れた時の写真。この可愛いフォント何ていうの。

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ちなみになぜか東京蒲田にある全国チェーンのパン屋で売られていたりする。


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こんなスーパーの看板見たことない。
コロッケが土井善晴先生の塩むすびくらい無造作な形(https://youtu.be/cMKJcOSpc44)。





二本松市街は和菓子屋が多く、目移り止まない食いしん坊。

町の交差点で信号を待っていたら、向かいの薄暗い店に「無料」という文字が見えて思わず近寄った。

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食いしん坊なうえに目ざとくてすみません


和太鼓屋さんのようだがなぜぬいぐるみ…と、辺りを見回していると、奥から店の方が出て来られた。無料に釣られた自分はもじもじしていたら、そのおばちゃんが話しかけてくれた。

ぬいぐるみは太鼓以外の色々を売っていた時の在庫処分だと。さらに話は続く。

何でも売っていたし不動産もやってるしパーマ屋もやってる、何でもやってると。

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確かに今写真を見返したら看板、グループ会社だしパーマ屋だし靴販売だし!



おばちゃんは太鼓職人でいながら、40才の時に通信教育でパーマ屋になったと言うのだ。たしか今75と聞いた気がする。太鼓屋の建物上の部屋を貸していた前パーマ屋が廃業・家賃置いていかずパーマ道具置いていったから、継ぐことにしたんだって。

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「ずっと半額でやってるよ」



店の前を行き交う人々が皆挨拶していく。〝名物おばちゃん〟と、ご本人が言っていた。
靴屋は車を運転していた若い頃に東京へ買い付けに行き、福島で売り歩いたそうだ。そんなおばちゃんに数々の職業を経た今、やりたいことはありますか?ときいたところ、「金儲け!」と仰られた。元気。そして「何がいいと思う?(儲け方)」と返されたが、各地で酒場探してぶらぶらしているような自分に答えられるはずがない。 


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この晩は福島駅周辺を散策した


おばちゃんはお話上手だから居酒屋さんとかどうですか、と答えてみた。我ながらソレしか頭になく恥ずかしい。すると「占いで水を扱う仕事はだめと言われたから」と断られた。あと、商売やるにも「町が腐ってるからだめだー」って他の地方でも同じような話聞いたな。

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在庫処分の雨具をタダでくれたので自分のお菓子と交換した。


いや腐ってないしおばちゃん凄いよ、二本松市のHPに載っていた。
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http://www.city.nihonmatsu.lg.jp/site/kankou/mingei-03.html



二本松提灯祭りは日本三大提灯祭りの一つである。おばちゃんも二本松も、奥が深い。
二本松と言えば酒造会社が多い。また帰省の際やそうでない時でも訪れたいと思う。
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二本松 菊人形とあれこれ〈中〉

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二本松へ菊人形を見に来ました(本編)。


会場の霞ヶ城公園までシャトルバスが出ているが、30分程歩いて向かうのは町を見たいから。

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おもむき

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マンションさかもと


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これが福島の彫りか~




徒歩30分も苦なく、霞ヶ城到着。

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入城


お出迎えのゆるキャラと菊人形を後に、まずは菊花品評大会の作品を見る順路となっている。
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こんな菊もあるのか。おじさんが“花びら16枚ある”と教えてくれた。

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一本の苗から出来ている

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待受にどうぞ

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やっぱり石が好き



菊花品評ゾーンが終わりいよいよ菊人形へ。菊人形のルーツはあの、吉浜細工人形なのだ。期待が高まる。



これが!

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菊人形!

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悪の研究してたら薬品こぼして足が植物化、やがて完全に侵される。というストーリー浮かぶ。人間どもへ自然の報復だ!

侵食された人

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植物化体験コーナー

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神聖な菊の祭典にふざけて申し訳ない。もちろん人形は見事に出来ている。1体に菊50~60株をカットして根元保護し、着物に配色。途方なく大変そうだった。

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失礼しました



それにしても人形の顔、異国感ないかい…?
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イケメンすぎる
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※HPより “当市において本年は、「インバウンド元年」と位置づけし、二本松の菊人形では、日本の良さ、日本らしさをアピールする絶好の機会と捉え、テーマを「あっぱれ!ニッポン!世界に誇れる日本人」として、国内外を舞台に活躍してきた日本人を、菊人形で表現します。”
http://www.city.nihonmatsu.lg.jp/site/kankou/information.html



題材だけでなく顔もインバウンド寄りなのだろうか。ちなみにこれは西田敏行に似てるね、と他のお客さんが言っていた。

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アッパレ!



当日、130体と言われている全ての菊人形が展示されていたか定かではないが、見応えは十分だった。

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バリエーション豊か




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菊人形ゾーンを過ぎると、ファミリーゾーンがやってきた。ファミリーとは何だ。珍スポットの香りがしてきた。

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塗り絵コーナー、ファミリーぽいね

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物販、家族の思い出に

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東北サファリパークPRのミニ動物園(閉園時間)

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そして期待通り、不可解なコーナーが現れた。

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珍スポットの定番・金の仏像

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景色を一変させるフローラちゃん。有名デザイナーの作品らしいが異様な存在感だしてる。遠近感わからない写真だがフローラちゃんは巨大。

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実は菊人形ゾーンの初めから見えていた。
『午前11時と午後2時に目覚め、立ち上がります!(約5分間)』と説明書。


サファリパークの記念撮影コーナーも絶妙でよかった。ふだんは一人で写真を撮ることないが、これは登らずにはいられない。

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ぞうさんと一緒に撮影した気がしなかった


係の方に撮影をお願いしたら、角度を変えて何枚も撮ってくれたが一人で恥ずかしい。早くぞうさんから降りたい。はにかむ私。

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きりんさんとくじゃくさんもいる



会場内では両手を大きく挙げたポーズで記念撮影する、けっこうな年輩おじいちゃんを見た。私も珍しく撮った。霞ヶ城公園の木々と植物に覆われた人(形)との自然の中で皆、開放的になるのだろう。




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二本松・武生・枚方の、日本三大菊人形のうち枚方は数年前から開催を止めているそうだ。(三大以外の地域にもあります)
一大欠損なんて悲しいと思っていたが今年、菊人形を全国に広めたという愛知県吉浜地区で、初めて菊人形展が開催されたという。本家が立ち上がってくれて嬉しい。

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「天下餅」という作品


菊人形、全国制覇したい。

二本松 菊人形とあれこれ〈上〉

福島県二本松へ菊人形を見に行った。

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http://www.city.nihonmatsu.lg.jp/site/kankou/information.html


二本松へはJR蒲田駅から普通列車で5時間ちょっと、郡山駅からだと5駅22分。地元仙台へ帰省する途中に寄る。慣れたものだ。

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長距離移動はいつものようにスマホを触っていればあっという間に過ごせるはずだった、が、スマホがだんだん動かなくなっていった。



当時の様子

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ラインの文字入力ができないかわりにTwitterスクリーンショットして送る。2時間ほど試行錯誤しているうち原因がわかり、無事に使用できることになった。しかしトラブルは他にも起きていたのだった。



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充電ができず、主人に相談しながらケーブルを買う機械音痴の私。


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大変でした



奇しくもあっという間に過ごせていた。蒲田から3時間、宇都宮線の終点黒磯に着いていた。

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“斎藤さん血圧上がってドクターストップかかっちゃって…(不参加)” というご年輩旅行グループの声が聞こえてきた。斎藤さんに比べれば私のトラブルなど何てことない。




18きっぷシーズンの黒磯といえば乗継ぎ客の大移動と座席争奪で殺伐するが、それを横目に私は改札を出ることにしている。今回はシーズン外なので普通乗車券での途中下車として、お決まりの店へ行く。(以下写真の時期バラバラです)

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パン屋カネルブレッド。土日限定のドーナツが異常に美味しい。


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入るとすぐお茶振るまわれるコミュニティ施設。今までに数回訪れたところ、おばちゃんスタッフ2名と近所のおじさんが世間話していることが多かった。ある時間になるとラジオ体操が始まる。今度タイミングが合ったら参加したい。

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先日はお茶と、かまぼこまで頂いた。ありがとうございます。




黒磯駅の高架橋、ホームから遠目に見てやけに長いので気になっていたが、ある時渡ってみることにした。

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無機質



掲示物も人通りもなくタイムトンネルのような、異次元に行ってしまいそうな気がした。その先で見たものは、



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予感そんなに外れてないかも



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18きっぷで通過するお客さん、黒磯おもしろいよ。



ここから二本松まで約1時間半の電車も、パンを食べるとあっという間に過ぎていった。

大府 健康都市

チョコリングで一世を風靡したアンティークというパン屋が北海道から九州、海外まで店舗があるうち、愛知県の2店のみ食べ放題を実施している。
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※追記:実施店舗他も有り(2017月7月時点)

“パン・愛知・食べ放題” とは大好きな3要素。是非とも行かねば。が、今回はブロンズ像のことを書きます。


パンは美味しく頂きました。
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マジカルチョコリングのHEART BREAD ANTIQUE ハートブレッド アンティーク



アンティーク東浦店のある大府へは、初めて訪れた。
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いざ食べ放題!


勇み向かったら、道の様子が変f:id:sinomiy:20161011024358j:plain
何の絵だろう
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不安




どうやら駅反対の出口だったようだ。モーニングビュッフェの時間は限られている。焦り。
ただでさえ “早起きして宿を出発しようとしたら居合わせたおじさんの会社クビになった話を20分聞くことになった事件” があって急いでいるのに!
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朝6時のゲストハウス共有スペースにて、かける言葉が見つかりませんでした




この反対側の通りを歩いていると




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死!?




個性的な像がいた
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小学生くらいの大きさで


そういえば駅に「健康都市」の柱があったな。
スポーツ振興モニュメントか。



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町にとけこ…んでない!


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丘サーファーでしょう


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とりわけマリンスポーツ街かしらと思ったら、


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飛んでる方も


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小人。像高いろいろ




全国には様々なブロンズ像の通りがあるけれど、大府のスポーツマン通りはこれまで聞いたことがなかった。流行りの謎解きイベントしかり、地道に巡る観光は町に愛着が湧いて良いものだ。もっと像、増やしたらいい。



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大府、思いがけず楽しめた。道まちがえてよかった。